ATM無しでモリサワを使おう

2000.2.20

○Win95用ATMとモリサワViewフォント

実は、ViewFontがなくても、モリサワ書体は使えます。ViewFontをインストールしてみるとわかることですが、かのソフトは、Win.iniにPFMを登録して、プリンタに従属した仮想フォントを作り出す仕組みです。

デバイスフォントとか呼ばれることもありますが、Windows 3.0時代なんかだと、プリンタドライバごとに、それぞれ違う「明朝」「ゴシック」というデバイスフォントが用意されていたものです。当然互換性はないのでプリンタが変わると送りがずれたりとかなど。ViewFontを入れることによって現れる「A-CID 新ゴR」などは、PS プリンタに対応したデバイスフォント(プリンタフォント)です。

デバイスフォントは、フォント選択ドロップダウンボックスで選択できます。表示は、似ていそうなフォントを表示してくれます。そのとき、ATMが動作していて、対応するATMフォントがインストールされていれば、そいつを表示します。

○Illustrator 8.0とAcrobat 4.0

これらのソフトは、ATMと同等のラスタライザをもっています。もともとPSフォントを正確に扱う必要があるこれらのソフトのタイポグラフィルーチンは、PSフォントなしでも送りを維持できるような工夫がなされていました。

たとえば、Illustratorには、モリサワ26書体が利用可能になる(画面表示はMSゴシック)AI書類がついていますし、Acrobatでは、フォントはすべてPSフォント名で表現されます。

しかし、実際のフォントグリフのデータが存在しないために、文字を詰めるなどの、画面上のグリフを確認しながらの細かな操作が事実上不可能で、それ以前に、「画面に表示できない=利用できない」という直感的理解によって、Windowsではモリサワが利用できないという誤解が生まれました。

○Illustratorでモリサワを利用する意義

なせわざわざIllustratorでモリサワ書体を利用しなければならないのでしょうか?

たとえば、WindowsのPageMakerとIllustratorでレイアウトするとき、本文組みをPageMaker、貼りこみ部品をIllustratorで作ることになります。そのさい、Windowsでは、Illustratorの貼りこみ部品では、日本語TrueTypeフォントを利用してはなりません。TrueTypeフォントにつけられているPostScriptフォント名がPS出力デバイスに届いたところで、そのフォントが出力デバイスにインストールされているケースはほとんどなく、また、PageMakerがType42フォントを送ってくれる仕組みがへっぽこなので、ほぼ利用できません。

しかし、モリサワ書体を利用すれば、PS出力デバイスにインストールされていれば(たいていはインストールされているけど)、正確に出力されるわけです。

○Acrobatでモリサワを利用する意義

とりあえず、Macで作られた、モリサワバリバリのpdfファイルが「それっぽく」読むことができます。

また、PSプリンタがない場合、AcrobatをPSプリンタ代わりに使うこともあるかと思いますが、その際、モリサワフォント搭載のPSプリンタっぽく利用することができます。

○本題:ViewFontを利用する方法

長い前置きはこれくらいで、本題です。

□Illustrator8.0で利用する方法

Illustratorがインストールされている場所
C:¥Program Files¥Adobe¥Illustrator 8.0J¥必須ファイル¥Fonts
に、
モリサワViewFontの Q:¥FONTS の中身をコピーしてください。

□Acrobat4.0で利用する方法

Acrobatがインストールされている場所

C:¥Program Files¥Adobe¥Adobe Acrobat 4.0¥Resource¥CIDFont
に、
モリサワViewFontの
Q:¥FONTS
の中身をコピーしてください。

○最後に

きっと、前置きがこの文章のメインだなあ。まあいいや。

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